私の近況
2026.4.5 気違いに刃物
誰でも手元に物があると使いたくなる。世界一の権力者が世界最強の軍事力を持っていたらどうだろうか。大統領のような権力者は、最初は本人にはその気がなくても、情勢が変化し、周りの取り巻き連中から軍事力の行使を強く勧められたとしたら、その効果が絶大なものに見積もられたら、その誘惑に抗し切れるだろうか。冷静な判断力と、正義感と、高い倫理観を備えていなければ、極めて危うい結果になりはしないだろうか。
プーティンも、ネタニヤフも、ついには戦争嫌いと自認するトランプまでもこの軍事力の罠に嵌ってしまった。自国の利益と称して戦争を仕掛けた。一定数の支持者がこれを可能にした。
イスラエルに唆され、今ならばイラクの体制を変換できると騙され、トランプは一方的な戦争を仕掛けたのです。結果は、イランの強靭さを見誤り、泥沼に陥っています。トランプはその苛立ちから「イランを石器時代に戻す」と、大統領とは思えない暴言で、イランを脅しにかかりました。アメリカよりはるかに長い文明を誇るイランは、屈しません。アメリカが兵を引くまで、抵抗は止まないでしょう。
この狂人のようなトランプ大統領が、世界最大の軍事力の総司令官です。「気違いに刃物」とならないことを願うばかりです。
2026.4.1 商人根性で世界を混乱させるトランプ大統領
3月31日付の朝日新聞の記事『トランプ氏「ホルムズ封鎖でも作戦終了」影響受ける国へ自力対応要求』に対するコメントプラスで、隠岐さや香氏(東京大学教育学研究科教授=科学史)が鋭いコメントをしていました。一部を引用します。
「私は最近、中世までの西洋(14世紀頃まで)において、哲学者や神学者が異様なまでに商人を嫌っていた理由が分かるような気がし始めている。
たとえば、トマス・アクイナスによる『君主の統治について』という本では、商人が多い都市では道徳的腐敗が起きる、人々が貪欲になると散々にけなしていた。資本主義の社会に育った者からすると、よくもそこまで嫌えるものだと不思議に感じるレベルだった。
だが、トランプを見ていて気づいたことがある。今まで街にどれだけ商業が溢れていても、政治家が商人そのものの言葉で戦争の「ディール」について語る状況を自分はこれまで目撃してこなかった。思いおこせば、商売で成功した人々も政治の世界では政治家として語っていたのだ。少なくともメディアに出るレベルの公的な場ではそうだった。しかしトランプにおいてはその常識が壊れてしまい、商業の語彙で命が取引されている。醜悪である。同時に、商人が商人根性丸出しで政治をやるのがどれだけ社会にとって害悪となるのかを、世界に知らしめてもいる。」
トランプ大統領は実業家として成功した優れたビジネスマンではありません。私利私欲の商人根性丸出しのような商売人のようです。大統領に相応しくない言動を繰り返しています。
ニーチェは『ツァラトゥストラはこう言った』のなかで、「三つの悪」の章で、肉欲(性欲)、支配欲、我欲(エゴ)をもしろ肯定的に再評価しています。人間が超人となるためには、三つの欲の力が必要であると肯定的に捉え直しています。トランプ大統領においては、この三つの欲は、大統領として健全な欲ではなく、まさしく「三つの悪」そのものになってしまっています。精神においては、ツァラトゥストラが軽蔑する「賎民」、「市場の蝿」に成り下がってしまったようです。
2026.3.24 ホルムズ海峡を制する者が世界を制する
トランプ大統領はSNSで「イランがホルムズ海峡の封鎖を48時間以内に完全に解除しないなら、発電所を攻撃し、完全に破壊する。最大のものからだ」とイランを脅しましました。これに対しイランは「発電所が攻撃されれば、報復措置としてホルムズ海峡を完全に封鎖する」、「イランの沿岸部や島が攻撃されれば、ペルシャ湾に機雷を敷設する」と強く反発しました。
さて、48時間を迎えどうなったかとニュースを見ると、案の定、トランプ大統領のいつものブラフでした。イランと「素晴らしい、生産的な対話」をしたとして、イランの発電所とエネルギーインフラに対する全ての軍事攻撃を5日間延期するよう指示しました。停戦に向けての協議が進んでいるようです。誰が考えても、発電所を攻撃したら泥沼化するのは必至です。
トランプ大統領の最大の弱みは原油価格です。原油は世界経済の血液のようなものです。この大動脈の一つがホルムズ海峡です。イランは、ホルムズ海峡を抑えているかぎり、アメリカに負けません。逆に、アメリカがイランを完全に屈服させ体制変換まで持って行こうとするならば、ホルムズ海峡をまず抑えてから長期戦に持ち込む必要があります。これには、物凄い軍事的負担と人命の損失を伴うでしょう。イランにしろアメリカにしろ、ホルムズ海峡を抑えた側が、勝者とは言えなくても少なくとも負けることはないのです。トランプ大統領がNATOに対し、軍艦を派遣しろと迫る心理はよく分かりますが、見通しが甘かったと言えなくもありません。
2026.3.22 憲法9条が日の目を見た日
高市首相とトランプ大統領の会談は成功裡に終わりました。ほっとしています。高市さんとトランプさんは相性が良いようです。多少は演技もあるでしょうが。だとしたら、名俳優です。道化役を演じた訳です。「世界中に平和と繁栄をもたらせるのはドナルドだけだ。私は諸外国に働きかけて、しっかりと応援したい」は名セリフです。私も、同様の内容を言うのではないかと予想はしていました。
心配したホルムズ海峡への自衛隊の派遣要請はありませんでした。事前に、日本側から憲法9条の制約があり、自衛隊を戦闘地域に送れない事を米国側によく説明しておいたようです。トランプ大統領も了解したようです。欧州のように、正論を吐けない弱さが日本の立場でしょう。
憲法改正を唱える高市さんが、今回は憲法に守られた。皮肉な事です。第9条が、米国の戦争に巻き込まれる危険を回避してくれた訳です。国際条約に抵触するような戦争行為を行う米国である以上、憲法改正についてはよく考える必要があります。米国の先制攻撃による戦争に巻き込まれることだけは、避けなければなりません。
2026.2.5 長期の中断 ほぼ半年ぶり
この半年ほど、HPの更新を怠っていました。今それに気付き、再開しようとしています。衆議院選挙まであと3日、高市自民党が300議席獲得の勢いです。期待した中道は失速のようです。複雑な心境です。国際的に見れば、また経済から見れば、安定政権が望まれるのでしょう。