私の近況2025

 2025.1.1 謹賀新年

 

栗生からの八ヶ岳
 
 民主主義陣営は各国とも、過去の政治のあり方への不満が噴出した一年でした。既成の政党や政権への批判票が増え、少数政党の躍進が顕著です。そこにはポピュリズム的な傾向も見られます。
 日本においても、自民党の退潮、国民民主に代表される少数野党の議席増加により、一強だった自民党がようやく過半数を割り、少数与党になりました。自民党一党で全ての政策が決まる、一党独裁体制が終焉し、野党の意見が細作に反映される正常な民主主義の姿が見えて来ました。今年は、この新しい議会中心の政治がより成熟していくかどうかに注目します。
 当面、企業団体献金がどうなるのか、参議院選の結果など注目です。石破さんは意外と粘るかも知れません。
 アメリカもトランプ大統領になり、国際社会に大きな変化が起こることは間違い無いでしょう。対中国政策、ウクライナ戦争の停戦、パレスチナ停戦など、どういう方向になるのか、期待と不安が合い半ばします。バイデン大統領には欠けていた実行力と指導力に期待したいものです。
 

2025.2.18 アメリカへの甘えはもう許されない

 トランプ大統領が就任し、約1ヶ月が経ちますが、日々の言動が世界を揺らしています。アメリカだけがただ一つの超大国であった時代は、世界の民主主義の盟主として、自由、民主主義、法の支配を広めるために、全世界に惜しみなく援助をしてきました。しかし、中国が台頭し、アメリカと覇権を争うほどに大きくなると、アメリカは焦り始めました。同時に、かつての発展途上国の経済も成長し、アメリカの経済の力も相対的に弱まってきました。
 
 かつて、日本の経済成長により、アメリカの産業にダメージが及び始めると、徹底的な日本叩きが起こりました。繊維、鉄鋼、自動車、半導体などです。半導体はすっかり叩きのめされてしまいました。これに比べ、中国の台頭は日本の比ではありません。相対的に力が弱まりつつあるアメリカは、このままでは世界の覇権を中国に握られると言う、かつてない危機感がアメリカを変質させました。
 
 もはや気前よく世界中に援助を差し伸べているわけにはいかない。自分の国のことは自分で面相を見ろと言うのは、当然の帰結です。トランプ大統領に出現は歴史の必然と言ってもいいでしょう。その流れの中で考えると、トランプ大統領の関税や、ウクライナのことはヨーロッパで面倒を見ろとか、国連への関与を弱めるとか、援助を縮小するとかは、突飛なことではありません。
 
 今までのワシントンの政治は、建前を捨てず、痩せ我慢してでも理念の旗を下ろさずに世界を支えてきました。これまでのエリート政治家の政治を当然と考えてきましたが、これに疑問を感じ始めた大半のアメリカ人の潜在的な願望を感じ取り、国民の本音に直接的な言葉で訴えかけたのがトランプ大統領です。トランプ発言や、矢継ぎ早に出された大統領令は、今までの常識から見ればあり得ないことばかりですが、考えてみれば、いずれそうなる事だったのでしょう。
 
 これから、ヨーロッパへの風当たりは強くなるでしょうが、日本の対しては比較的穏やかかもしれません。日本の後ろには中国が控えており、対中戦略の要にあるのが日米安全保障条約です。日本の協力なくして、アメリカの中国との対決は成り立ちませんから、日本への風当たりは弱いと期待されます。アメリカへの投資額が大きいことが、利益優先のトランプ大統領に対処するのには効果的です。防衛費の多少の増額は覚悟する必要があるでしょう。
 
 第一回目の石破トランプ会談は成功でした。遜ったお世辞外交と揶揄する人もいますが、国益がなにより重要です。トランプ大統領に正論で立ち向かって、かつてのメルケル首相のように喧嘩をしてスッキリしたところで得るものはないでしょう。時には太鼓持ちになることも必要かもしれません。
 
 

2025.2.26 2.26事件から89年。歴史から学ぶ困難さ

 1936年(昭和11年)、今から89年前に、軍の若手将校が中心になって起こしたクーデターがありました。この2.26事件を契機に、軍と政府の力関係が逆転し、政党政治は事実上崩壊しました。以降は、軍の独断専攻が常態化していきます。翌年の1936年には、盧溝橋での日中両軍の間で発砲事件が起こり、これがきっかけとなって泥沼の日中戦争へと発展します。その行き着く先として日米開戦へと突き進んでゆくことになりました。この間の歴史を勉強してみると、一つ一つの出来事が、すべてが日米開戦に導かれるように、坂道を転げ落ちるように進んで行きました。
 
 今から見れば、途中で引き返せる岐路はいくらでもあったのですが、現実には、すべての判断が、日米開戦に向かわせました。その時々において、常に英米強硬派の勢力が強かった結果でしょう。その時その時で、もう少し親英米派が頑張っていればと思いますが、それは虚しい結果論です。
 
 同じことが、ウクライナ戦争でも言えるのでしょう。歴史から学ぶことは容易ではないと言うことです。あるいは、永遠に過ちを犯し続けるのが人類なのかもしれません。

  
2025. 2.28 センスのない少数与党とポピュリストの少数野党

 社会保障、年金制度維持、子育て支援、防衛力強化など、国民への負担の要請は避けて通れません。しかし、一番弱い人から負担増を求める、高額医療費の上限引き下げは、順序が逆でしょう。負担増を求めるなら、それに耐えられるまず健康で働ける人から求めるのが順序です。薬の出し過ぎや、一般的な薬の保険適用から除くとか、入院日数の短縮とか、先ずやらなければならないことはいくらでもあります。利益団体の圧力や選挙目当ての政策は良くありません。自民党の政策は、企業団体献金に歪められていると批判されるのは当然です。国民の立場に立った感性(センス)がなさすぎます。
 
 一方で野党も問題です。国民民主は調子に乗りすぎているようです。議席数を伸ばしたとはいえ、比例の得票率は11.3%に過ぎませんから、年収の壁103万円を175万円に引き上げる公約は民意だと強弁するのはどうかと思います。少数与党の足元を見て、公約実現を「民意、民意」だと迫るのはちょっと調子に乗り過ぎでしょう。財源も真面目に考えていない無責任さも露呈しました。ポピュリズム政治が横行するのではないかと危惧されます。
 
 とは言え、与党が下半数を割り、少数野党の政策が反映されるようになったことは良いことです。何よりも、一票が政治を変える力になることを、国民は実感した。この意味はとてつもなく大きい事です。自民党の一党支配は議会政治を堕落させてしまいましたが、ようやく本来の議会政治に戻ろうとしています。一票の力が増せば、投票率も上がっていくことに期待が持たれます。

  
2025.3.2 トランプのアメリカの現実が露わに

  ゼレンスキー大統領とトランプ大統領の会談は決裂し、ウクライナの資源に関する取引は成立しませんでした。喧嘩別れになるとは、全く予想もしないできごとで、衝撃を受け、今も穏やかな気分になれないでいます。
 
 この結果から、トランプ大統領の興味は、ウクライナの安全保証ではなく、とにかく戦争をやめさせことだけだということが、はっきりしてきました。プーティンが得をしようが、ウクライナの将来の安全が脅かされようが、どうでも良いのでしょう。ウクライナの弱い立場につけ込み、資源でアメリカの利益を獲得したいという本心も露わになりました。この決裂は、アメリカに幻想を抱かないようにという教訓を残しました。
 
 今朝の朝日新聞の記事で、筑波大学の東野篤子教授が「今回の会談で明らかになったのは、やはりトランプ政権下の米国に過度な期待をかけるのは難しいということだ。」と述べていましたが、全く同感です。

  
2025.3.8 自民党のセンスのない高額医療費制度の見直し撤回へ 

 とうとう野党の反対に加え、参議院では身内からも批判されて、高額療養費制度の見直しを撤回しました。遅きに逸したとはいえ、良い決断でした。社会被検制度を維持するためには、制度の見直しは必須ですが、順序が逆でした。まず、風邪や筋肉痛など軽微な症状の時は、解熱剤や湿布などを処方薬から外し、医療保険の適用外にするなどの対策から始めるべきです。日本の入院日数も、国際基準からは長すぎるようです。削れるところはいくらでもあるのではないでしょうか。
 

025.3.25 薬剤費の削減から 

 このままだと医療費が膨らみ続け、現役世代の社会保険料負担も、医療費への税金の投入も増える一方です。だからと言ってすぐに患者に負担を求めるのではなく、医療費の無駄にメスを入れるべきでしょう。まずは薬剤費の削減です。
 
 日本維新の会は、OTC類似薬の保険適応を廃止することで、1兆円の医療費が削減されるとして、自民、公明の与党と社会保障制度改革に関する協議を始めました。OTC類似薬は、医師の処方箋なしでも薬局で購入が可能で、約7000品目あります。医師が処方する場合は保険が適用され、市販品より安く購入できます。維新は、こうした薬をわざわざ医師が処方する必要性は低いとして、医療保険の適用から外すよう求めています。
 
 この動きに、日本医師会は反対しています。(1)医療機関への受診控えによる健康被害、(2)経済的負担の増加、(3)薬の適正使用が難しくなること──の3点が反対理由です。
 
 読売新聞の社説でも、 (1)患者が軽症だと思っても重い病気が隠されているケースもある。湿布などの処方は診察の結果であり、初めから治療を要しない状態とは限らない。(2)収入の多くを保険料に頼る医療機関にとって、診療を控える患者の増加は経営にも響く。
以上の視点が維新の主張には乏しいと、否定的です。
 
 受診控えとか、診療所の経営に響くとか、薬の適正使用とか、言い訳じみた理由を並べています。この裏には、大口献金をしている医師会や医薬品業界の圧力があるように見えます。そもそも日本人は、必要もないのに病院に通い過ぎます。病院に行けば、必ず薬が処方されます。この弊害を打破するためにも、受診控えは歓迎すべきでしょう。どうでも良い薬に保険適用して、無駄に保険料を使うことこそやめるべきでしょう。

2025.5.2 歴史は繰り返す ハーディング大統領とトランプ大統領 

 第1次世界大戦で戦勝国になった米国は、ウィルソン大統領がパリ講和会議を主導して、国際連盟を設立しました。ウィルソン大統領はグローバリズムを推進し、第1次対戦後の世界の新秩序をつくりあげようとしましたが、遊説中に倒れて引退を余儀なくされました。
 
 後任の大統領に選ばれたのはハーディングで、ほぼ無名のまま地滑り的に勝利して大統領の座を射止めました。上院議員としての目立った実績もなかったハーディングが大統領候補になったのは、共和党内の対立による足の引っ張り合いで、有力候補が相次いで立候補を断念したためです。勝利の要因は、「大統領らしい顔をしていた」ということもありますが、前ウィルソン大統領が掲げてきた理想主義に国民がうんざりしつつあり、選挙中に訴えた「アメリカ・ファースト」というスローガンが、グローバリズムより自身の暮らしの方が大切だ、と考える有権者の気持ちをつかんだからでした。
 
 大統領に就任したハーディングは、矢継ぎ早にウィルソンの路線を否定していきます。国際連盟に加盟しないと明言し、移民割当法を成立させて米国への移民を制限し、緊急関税法で小麦やトウモロコシ、肉などに高率の関税をかけて農家を保護し、フォードニー・マッカンバー関税法で工業品も保護対象に加えた上で、平均関税率を約38%に引き上げました。
 
 
 グローバリズムに背を向けましたが、米国の優越的地位を固めるために、外国とのディールには力を入れました。米国の軍事支出を減らし、米国のアジア利権獲得の邪魔になる日英同盟を終わらせるため、ワシントン海軍軍縮会議を開催して、日本の軍事力を削減させ、日英同盟を破棄させました。
 
 この時の原敬首相は、ハーディングのディールにまんまと乗りました。原首相は協調外交をアピールして、日本の中国進出を懸念する米国の警戒感を解こうと考えた様です。さらに、膨張する軍事費を減らしたいと考えていた原首相にとっては、米国からの軍縮要求は、陸海軍の抵抗を抑え込む口実になったからです。
 
 ハーディングは政治改革も進め、小さな政府を作ろうとして予算局を新設します。銀行家のチャールズ・ドーズを長官にすえて、国庫支出を一気に3割近くもカットしました。歳出削減で浮いた経費は財務長官アンドリュー・メロンが進めた減税の財源となりました。しかし減税の恩恵は、大企業や富裕層に偏ったものでした。
 
 歴史は繰り返すと言われますが、現在のトランプ大統領とぴったり重なります。トランプは「アメリカ・ファースト」を掲げて 泡沫ほうまつ 候補から大統領にのしあがり、一度は敗れるも復活して、2期目の就任と同時にバイデン政権の政策を片っ端からひっくり返しました。グローバリズムに背を向け、パリ協定から離脱し、NATOへの関与を弱め、不法移民を徹底的に排除しました。高関税を掛け、各国とのディールにより、アメリカの貿易赤字を削減し、製造業を自国に戻そうとしています。高関税は軍事費の削減のディールに使おうとさえしています。政府効率化省(DOGE)を新設して、トップに実業家のイーロン・マスク氏を充てて大幅に予算を削減させました。トランプの政策を見ていると、ハーディングを鏡に映しているように見えます。
 
 逆風が吹き荒れる中、過労がたたってハーディング大統領は就任から2年余りで急死します。後を引き継いだのは副大統領のクーリッジですが、多くの主要閣僚は続投し、ハーディング路線はさらに大規模になっていきます。
 
 メロン財務長官は前回よりさらに大規模な減税計画をぶち上げました。財源の大半はハーディング時代に引き上げた関税収入でした。相変わらず減税の対象は高所得者や企業に偏っていたが、大量生産が始まった自動車や家電製品が爆発的に普及して米国景気は急拡大し、問題点や矛盾は覆い隠されました。
 
 1929年の国民総生産(GNP)はハーディング政権初期の1921年から45%も増え、株価は連日値を上げ、人々は「狂騒の時代」に酔っていました。1929年10月24日の「暗黒の木曜日」から始まる株価の大暴落まで、誰もが米国経済は強くなったと自信を深めていたのです。米国の好況は保護主義が生んだものではなく、狂騒はバブル(泡)に過ぎなかったのです。
 
 クーリッジ大統領の後任は、ハーディング政権で商務長官を務めたフーバーです。米経済の繫栄を見てきたフーバー大統領は、株価暴落が大恐慌につながるとは考えず、政府による経済への介入をためらい続けました。議会の突き上げもあり、フーバーは約2万品目の関税を引き上げるスムート・ホーリー関税法に署名します。この結果、恐慌はますます深刻になりました。平均40%という米国の高関税に対して、英、仏など欧州諸国は報復関税を発動し、世界貿易は3年間で3分の1に縮小しました。
 
 トランプ政権の行く末が思いやられます。
 

2025.7.15 『魔笛』

 モーツァルトのオペラ『魔笛』をNHKBSのプレミアムシアターで見ました。最近のオペラ公演は、奇を衒ったような演出が多く、期待はしていなかったのですが、この『魔笛』は新鮮な感動を与えてくれました。最近の背広の衣装ではありますが、このオペラに内在する筋書きの不自然さを払拭させる演出でした。
 
 このオペラの音楽は純粋で透明でシンプルです。美しく親しみやすい音楽で溢れています。モーツァルトが死の直前に作曲した終着点とも言えるでしょう。筋書きは善と悪、光と闇の単純とも言える道徳的な物語です。司祭のザラストラはゾロアスター教からの由来でしょう。
 
 21世紀になり、人類は進歩したかと思いきや、ウクライナ戦争、ガザの大量虐殺、アメリカ第一主義、など、精神的には後退していると言えるでしょう。こんな時代だからこそ、『魔笛』のテーマは猛暑における涼風のように感じます。
 
 愛の尊さ、嘘を言って口に鍵をかけられるパパゲーノ、恋人を失いかけて自殺しようとするパパゲーノ、パパゲーナと出会い子供を何人も作ろうと喜び合う歌、などは現代社会では忘れ去られてしまったようです。ふと、トランプ大統領はパパゲーノではないかと思われてきました。この人の「嘘」と饒舌を封じる鍵を付けられたら良いのですが。少子化もパパゲーノとパパゲーナがいたら解決されるでしょう。
 
 このオペラの録音が秀逸でした。演奏者も知らない人ばかりでしたが、実に素晴らしい演奏でした。夜の女王の声の力強さと張りには感服しました。
 
<演出> バルボラ・ホラーコヴァー
<出演>
  ザラストロ:ゲオルク・ツェッペンフェルト
  タミーノ:ユリアン・プレガルディエン
  夜の女王:セレナ・サエンツ
  パミーナ:スラーフカ・ザーメチニーコヴァー
  夜の女王に仕える3人の侍女:イェンニ・ヒエタラ
                アルマ・ノイハウス
                ステファニー・メイトランド
  パパゲーノ:ルートヴィク・ミッテルハンマー
  パパゲーナ:イリア・シュタープレ
  モノスタトス:マテウス・シュミットレヒナー ほか
  合唱:ウィーン国立歌劇場合唱団
  管弦楽:ウィーン国立歌劇場管弦楽団
  指揮:ベルトラン・ド・ビリー 
収録:2025年2月1・4・7日 ウィーン国立歌劇場(オーストリア)
 

 2025.7.25 トランプ関税の日米交渉

 参議院選で自民党が惨敗し、参議院でも過半数割れになった直後に、トランプ関税が25%から15%の減額で一応の決着を見ました。予想以上の成果で、誰もがここまでの引き下げをするとは期待していませんでした。特に、車の関税が25%から15%になったことは大きな成果です。まさかのタイミングで、ほとんど予測した人はいなかったのではないでしょうか。
 
 赤澤大臣の4月16日の初訪米から8回の粘り強い交渉の結果でした。最初と最後にトランプ大統領と会談したのも、米側の力の入れようがよく分かります。当初、赤澤大臣の力量に疑問を呈するジャーナリストや学者が少なくありませんでした。茂木氏のような経験者を起用すべきとの意見もありました。このように発言していた人たちは、どのように思ったでしょう。口をつぐんでいます。
 
 成功とは言え、今までほとんど関税が掛からなかった状況から比べれば、15%が課せられることになります。交渉で減額できたとは言え、アメリカの一方的な押し付けにねじ伏せられたことには違いありません。交渉は成功したとはいえ、状況は明らかに悪化したわけです。結果を冷静に見れば、トランプの勝利です。しかし、この勝利が今後も永続的に続くのか、見ていく必要があります。

 2025.7.26 こんな自民党は再生できない

 自民党の中堅・若手国会議員の間で「石破おろし」の動きが活発化しています。両院議員懇談会を議決権のある「総会」に格上げしようと署名集めを進めています。自民党が衆院選、都議選、参議院選で敗れた原因の根源は、安倍派の裏金問題に始まった、自民党の政治資金問題にあることは明白です。石破内閣にも色々と問題があったでしょうが、日米関税交渉をうまくやってのけたように、評価すべき点はあります。
 
 問題なのは、裏金問題で自民党が政治改革を本気でやらなければならない時に、中堅・若手国会議員が沈黙していたことです。彼らがこの時に、抜本的な政治資金改革の声を上げていたら、このような事態には至らなかったでしょう。本当に大事な時には沈黙していて、相手が弱い立場の石破政権に対しては、声高に「石破おろし」を叫ぶとは、情けない限りです。責任を感じ、反省すべきは、この時に沈黙していた中堅・若手です。「石破おろし」をして、後継に取り沙汰されている後任が引き継いだとして、自民党が変われるとは思えません。

 
 一方で、SNSでは「#石破辞めるな」の投稿が広がっています。首相官邸前では「石破辞めるな」と書かれたプラカードなどを掲げた人々が集まり、「石破は踏ん張れ」などと訴えています。ポスト石破へに危惧と不信感の表れのように見えます。